被虐待者のケアをしている精神科医の方の本を読む。
「消えたい 虐待された人の生き方から知る心の幸せ」と
「子は親を救うために「心の病」になる」の2冊。
被虐待者の特徴としては、まず、親等から虐待された経験から、何でもない日常に対しても大きな不安や恐怖を感じているという事。また、そのストレスの大きさから解離性障害やパニック障害、離人症などの疾患を抱えてるという事。そして、社会的な“存在”の希薄さ、感情や規範の共有が出来ない事等がある。
その特徴は自閉症等と誤解されたりするらしいが、自閉症が先天的な脳の機能障害であるのに対し、被虐待者のそれは後天的に植えつけられたもので、全く異なる。
まず知ってほしいのは、被虐待者は普通の人とは違うルールや価値観の中で生きており、それは大げさじゃなく“住む世界が違う”という事だ。
社会的な価値観を共有していないので、彼らはより根源的な価値観をもとに生きている。
なので彼らはお金や名声、社会的地位など“社会的価値”の上で評価されているものに関心を持てない。その代わり「お腹を空かさず、安心して眠れる」だけで幸福なのだ。子供の頃にそれが無かったから。
人間は親から人としての感情や社会との繋がりを学ぶ。
親が「美味しいね」というから子供は“美味しい”という感情を覚える。
感情は持って生まれたものではなく、親から教わらないと理解できないのだ。
虐待を受けている子供はそういった感情を親から教わらずに育っていることが多い。なので、周りからは「感情がない奴」と言われたりもする。
年を取れば「感情の共有」をどうすれば表せられるかを知識として知っているから、表向きは普通に振る舞える。しかし内面では本当の意味での“共有”は存在しない。
その表向きの振る舞いが多大なストレスとなり、うつなどの精神疾患を抱える。
さて、ここで「普通の人でもそういうことはある」と思った方。
それは間違いだ。
被虐待者は根本的に違う。
PC本体は同じでもインストールされているOSが違うようなもの(だと思う)。
ご飯を食べて「美味しい」といえて、痛いときに「痛い」と言えるなら、あなたは普通の人だ。なぜなら虐待を受けている人は、感覚に感情を絡めて表現することは出来ないことが多いからだ。
話は少しずれるが、うつ病などを「気の持ちよう」でなんとかなると思っている人がいるが、脳の代謝異常が原因の“脳という臓器の病気”であり、それを“気の持ちよう”でコントロールできるんだったら苦労はしない。
それはともかく、こういう本が多くの人に読まれて、世の中を必死で生きている被虐待者に対しての理解が少しでも深まればいいなと思う。
この本を読み終わったあと、新井英樹さんの漫画「ワールドイズマイン」を読む。
今まで何度となく読んできた漫画だ。
作中の“モンちゃん”の描写はまさに被虐待者の振る舞いに似ている。
社会的(人工的)価値観を壊し、根源的な価値で行動するモンちゃんの姿は、世界を破滅に導きつつも受け入れられる。
名作だ。
「消えたい 虐待された人の生き方から知る心の幸せ」と
「子は親を救うために「心の病」になる」の2冊。
被虐待者の特徴としては、まず、親等から虐待された経験から、何でもない日常に対しても大きな不安や恐怖を感じているという事。また、そのストレスの大きさから解離性障害やパニック障害、離人症などの疾患を抱えてるという事。そして、社会的な“存在”の希薄さ、感情や規範の共有が出来ない事等がある。
その特徴は自閉症等と誤解されたりするらしいが、自閉症が先天的な脳の機能障害であるのに対し、被虐待者のそれは後天的に植えつけられたもので、全く異なる。
まず知ってほしいのは、被虐待者は普通の人とは違うルールや価値観の中で生きており、それは大げさじゃなく“住む世界が違う”という事だ。
社会的な価値観を共有していないので、彼らはより根源的な価値観をもとに生きている。
なので彼らはお金や名声、社会的地位など“社会的価値”の上で評価されているものに関心を持てない。その代わり「お腹を空かさず、安心して眠れる」だけで幸福なのだ。子供の頃にそれが無かったから。
人間は親から人としての感情や社会との繋がりを学ぶ。
親が「美味しいね」というから子供は“美味しい”という感情を覚える。
感情は持って生まれたものではなく、親から教わらないと理解できないのだ。
虐待を受けている子供はそういった感情を親から教わらずに育っていることが多い。なので、周りからは「感情がない奴」と言われたりもする。
年を取れば「感情の共有」をどうすれば表せられるかを知識として知っているから、表向きは普通に振る舞える。しかし内面では本当の意味での“共有”は存在しない。
その表向きの振る舞いが多大なストレスとなり、うつなどの精神疾患を抱える。
さて、ここで「普通の人でもそういうことはある」と思った方。
それは間違いだ。
被虐待者は根本的に違う。
PC本体は同じでもインストールされているOSが違うようなもの(だと思う)。
ご飯を食べて「美味しい」といえて、痛いときに「痛い」と言えるなら、あなたは普通の人だ。なぜなら虐待を受けている人は、感覚に感情を絡めて表現することは出来ないことが多いからだ。
話は少しずれるが、うつ病などを「気の持ちよう」でなんとかなると思っている人がいるが、脳の代謝異常が原因の“脳という臓器の病気”であり、それを“気の持ちよう”でコントロールできるんだったら苦労はしない。
それはともかく、こういう本が多くの人に読まれて、世の中を必死で生きている被虐待者に対しての理解が少しでも深まればいいなと思う。
この本を読み終わったあと、新井英樹さんの漫画「ワールドイズマイン」を読む。
今まで何度となく読んできた漫画だ。
作中の“モンちゃん”の描写はまさに被虐待者の振る舞いに似ている。
社会的(人工的)価値観を壊し、根源的な価値で行動するモンちゃんの姿は、世界を破滅に導きつつも受け入れられる。
名作だ。
