2010年のノーベル化学賞に米パデュー大特別教授の根岸英一さんと、北海道大名誉教授の鈴木章さんが受賞されました。
炭素の結合を効率よくする合成法を編み出したことが評価されたようです。
この技術は薬品の合成や有機ELディスプレーのEL高分子の製造などにも使われているそうです。
ただ新しい技術を発見するだけではなく、それを産業化出来るところまで発展させることができたのは凄いですね。
最新技術も研究所の中で閉じこもっていたら何にもなりませんし。
それにしても今年は物理学賞も炭素シート(グラフェン)だったし。
ちなみにそのグラフェン研究で物理学賞を受賞したアンドレ・ガイムさんは、以前カエルを生きたまま磁力で浮かせるという実験でイグ・ノーベル賞を受賞している。
正調ノーベルとイグ・ノーベルを両方受賞したのは初のケースらしい。
イグ・ノーベルも日本人はよく取ってるね、今年は公立はこだて未来大の中垣俊之教授らが「交通計画賞」を受賞したし(受賞は2回目w)。
犬の言葉がわかるバウリンガルも受賞してたっけw
まあノーベル賞受賞はおめでたい話なんだが、喜んでばかりはいられない。
過去のノーベル賞を受賞された方も含めて口にするのは「日本の理科離れ」である。
※あえて“若者の”とは付けない
最近のノーベル賞受賞ラッシュは今の日本の姿ではなく、かつての強かった日本の姿であり、今の日本は科学技術、経済共に世界中の国に遅れをとり始めているわけだ。
科学技術関連の予算も事業仕分けなどで削られ、肩身の狭い思いでいるだろう。
片方で「2位じゃダメなんですか」と言っておいて、もう片方で「日本の科学技術は世界に誇れる」などと調子のいいこと言われると科学者としてはどう思うのだろう?
そんな厳しい環境の中、沈んだ日本に明るいニュースをもたらしてくれた今回のお二人には本当に感謝したい。
ノーベル化学賞受賞おめでとうございます。